立っていたり歩いているときや、じっとしていてもお尻から足にかけて強い痛み痺れが起こることはありませんか?
坐骨神経痛の症状であるお尻から足にかけての症状はなぜ起こるのか、その原因を解説していきます。
坐骨神経痛はどんな症状?
まず坐骨神経とは、体の中で最も太い神経で腰からつま先にかけて伸びている神経です。
お尻から足の後ろ側にかけての痛みや痺れ、麻痺などの症状を「坐骨神経痛」といいます。坐骨神経痛は病名ではなく、頭痛や腹痛と同じ症状を表す言葉です。いろいろな原因によって坐骨神経が圧迫されたり刺激を受けることで痛みや痺れなどが起こり、その症状を総称して「坐骨神経痛」と呼んでいます。
坐骨神経痛の主な症状
・鋭く電気が走ったような痛みや痺れがある
・ふくらはぎが張っている
・冷感、灼熱感がある
・足のだるさ
坐骨神経痛は原因によって症状の現れ方が異なります。
また坐骨神経が通っている広い部分の全体が痛む、一部だけに痛みが現れる、歩いていると痛くなる、座っている時に痛みがある、安静時でも強い痛みに悩まされるなど人によっても症状は異なります。
その他にも痺れや熱感などの症状が伴うことがあります。
坐骨神経痛は神経が圧迫されることで起こるため、痛み以外にも神経障害の症状が現れる場合もあります。
重度の場合は歩行困難や排尿障害・排便障害が現れ日常生活に影響を及ぼしてしまいます。
坐骨神経痛の主な原因3つ
坐骨神経痛を引き起こす原因として腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群によって症状が起こるケースがほとんどです。
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアは10~40歳代の比較的若い年代に発症しやすいです。椎間板という背骨のクッション(背骨の椎体と椎体の間にある組織)がつぶれてしまい押し出されることで腰の骨の神経が圧迫されることで痛みがでます。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症は50歳代以上の方に多いですが、早ければ30~40歳代で発症します。年齢を重ねることで脊柱管というトンネル(神経の通り道)が狭くなることで腰やお尻などへ行く神経が圧迫されることで痛みがでます。
梨状筋症候群
梨状筋症候群は、お尻の筋肉のひとつである梨状筋の中を走っている坐骨神経がお尻の筋肉が硬くなることで神経が圧迫されることで痛みが出ます。
特にデスクワークや車の運転が多い方に多い傾向があります。
また腰椎に生じた異常で坐骨神経が圧迫して起こりますので、腰椎分離症やすべり症などによって発症するケースもありストレスも原因の一つだとされています。
最後に坐骨神経痛の症状がある場合、生活の中で注意するポイントをお伝えします。
坐骨神経痛の注意すべき5つのポイント
重いものを持ち上げる
坐骨神経痛が強い場合、荷物などを持ち上げるのは控え体に負担をかけないようにしましょう。
①足を肩幅に開き、持ち上げるものの近くに立つ
②頭、背中、お尻を直線にする意識で膝を曲げてしゃがむ
③しゃがんだ状態から、ものをできるだけ体の近くで持つ
④頭、背中、お尻を直線にする意識で足の筋力で持ち上げる
持ち上げるときは体から遠い位置から物を持ち上げないように、物とおへそを近づけるようにするのがポイントです。
長時間座りっぱなしを続ける
長時間座っていると、腰に負担がかかるのでなるべく避けるようにしましょう。
また長時間車の運転をする場合、坐骨神経痛の痛みを避けるためにも適度に体を動かすのを目的にしてこまめに休憩を取りましょう。
デスクワークの場合は20~30分ほど経ったら立ち上がって少し歩くなどしてから座り直すようにしましょう。
座るときの腰に負担をかけない座り方をお伝えします。
・深く腰かける
・背筋を伸ばす
・頭や肩を後ろに引くイメージで猫背にならない
・足を組まない
・同じ姿勢を続けない
・急な動きを行わない
前屈みになる
前屈みに姿勢で物を取ろうとすると、背骨にかかる力が増えてしまいます。
さらに持ち上げようとしている物の重さが組み合わさると靭帯、骨、椎間板に負担がかかり坐骨神経痛が悪化する可能性があります。
例えば地面に落ちている物を拾うときや洗濯機から洗濯物を出し入れするときなど前屈みの動作をするときの対処法としてますは背骨をまっすぐにして、そのままの姿勢で膝を曲げて腰を落とすのがポイントです。
無理なストレッチや運動をする
ストレッチや運動は健康において必要ですが、坐骨神経痛の症状がある場合はかえって痛みを悪化させる可能性があります。
腰を必要以上に反らせたり、捻ったりするストレッチは注意が必要ですので必ず痛みが出ない範囲で行いましょう。
ジョギングやジャンプなど激しい運動も坐骨神経に負担をかけるため控えてください。
ウォーキングなど軽い運動であれば大丈夫ですが、痛みがある場合は無理せず中止するようにしましょう。
体を冷やす
腰や足を冷やしすぎると自律神経が興奮し、常に体が緊張状態になってしまいます。
そのため筋肉が固まってしまい、さらに神経を圧迫してしまいます。
特に夏場は冷房の効いた部屋に長くいると症状が悪化しやすいので、ブランケットや薄手の上着を持ち歩くなど冷え対策を行いましょう。
まとめ
坐骨神経痛を引き起こす原因として、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などの症状が主に挙げられます。
坐骨神経痛を予防するためには腰に負担がかからないような動作や姿勢を習慣づけることが重要になります。
上記の日常生活の中で注意すべきポイントを意識して生活するようにしましょう。
HP